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zoom RSS 日本の車窓(肥薩線 その1)

<<   作成日時 : 2008/10/04 20:38   >>

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 今回は来年全通100周年を迎える肥薩線の紹介です。


 現在の肥薩線を代表する車両といえば「はやとの風」や「いさぶろう」「しんぺい」用のオリジナルカラーをまとったキハ140系なのですが、今のところ量産品がなく我が鉄道にも未入線です。
 人気車両だけにそのうちマイクロさんあたりがラインナップしてくれることを期待して、改造に二の足を踏んでいるところです。

 そこで今回は過去の肥薩線の名列車に登場していただいて、肥薩線をご紹介したいと思います。 

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 関水金属(KATO)製 JR九州 キハ65+58系
 肥薩線 追憶の急行「えびの」 宮  崎 行 

 隼人から吉松、人吉を経由して八代に至る肥薩線は、明治42年に鹿児島本線の一部として開業しました。
 この区間のルートの選定に当たっては、八代から鹿児島区間は水俣側を通る海岸線案と、人吉、吉松を通る山手線案がありましたが、あえて難工事の予想される肥薩線ルートが選ばれたのは、このルートが鹿児島、宮崎の双方を最短で結ぶルートであるとともに、国防上の理由からだったのです。
 
 海軍力の整備途上にあった明治初期の我が国にとって、沿岸を遊弋する列強の艦砲は国土防衛上の驚異であり、薩英戦争や馬関戦争を経験した薩長出身の明治政府高官達とっては恐怖ですらあったことでしょう。

 ですから、東京〜京都間の幹線鉄道の計画にあっても、艦砲射撃に対し脆弱であった東海道経由ではなく、輸送力に制限があっても安全な中山道経由とするべきだとの意見が多くだされました。

 特に肥薩線ルートが計画された明治30年台は、三国干渉で我が国の権益を奪った帝政ロシアが露骨に極東進出を図ってきた時代で、日露間には一触即発の暗雲がたれ込めていました。
 三国干渉に臥薪嘗胆していた我が国は朝野一体となって海軍力の増強を図っていましたが、多くの戦闘艦を擁する極東ロシア艦隊は大きな脅威でした。
 当然、東シナ海に沿って海岸線を走るルートは一朝事あればロシア艦隊の絶好の標的になってしまうため、山岳線である不利益を我慢しても人吉廻りのルートを選ばざるをえなかったのです。

 その後の近代戦においては輸送力増強こそが重要な戦略となり、むしろ勾配が少なく線形も有利な海岸ルートが選ばれることが多くなったことを考えると隔世の感がしますが、昨今の不審船や国籍不明潜水艦のニュースを聞くたびに、島国である我が国で海を守ることの重要性を教えてくれる話だと思います。

 結局、鹿児島本線も昭和2年に勾配の少ない川内経由の海岸ルートに移り、人吉〜鹿児島間は支線の肥薩線となり、さらに昭和7年の日豊本線全通により隼人〜鹿児島間が日豊本線に編入され、現在の姿になったのです。

 しかし最近まで高速交通機関に恵まれなかった宮崎にとって、肥薩、吉都ルートは博多、熊本方面への最短ルートであったことから、かつてはキハ82系による特急「おおよど」が運転されたこともあり、平成12年まで急行「えびの」が運転されていたのは記憶に新しいところです。

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 関水金属(KATO)製 国鉄 キハ82系
 肥薩線 追憶の特急「おおよど」 宮  崎 行 

 隼人で日豊本線から分岐した肥薩線は、国分の街を眺めながら姶良カルデラの外輪山をゆっくりと登っていきますが、開通当時の駅舎が残る嘉例川や大隅横川駅も良い雰囲気で、古き良き日本の原風景といったところでしょうか。
 「はやとの風」で車内販売のレモングラスのハーブティーをいただきながら眺める車窓風景もまた乙なものです。
 JR九州さんはなかなか鉄な旅人のツボを心得てらっしゃる。

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                 嘉例川駅にて 

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関水金属キハ40+キハ47(改造品)


 吉松駅と人吉の間ははかつて鹿児島本線と日豊本線の接続する交通の要衝で、併設されていた吉松機関区には多くの機関車が配置されていました。

 さて次回はいよいよ矢岳越に挑みます。

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