小さな鉄路〜鉄道模型の世界〜

アクセスカウンタ

zoom RSS 飽くなき速度への挑戦(その2)

<<   作成日時 : 2005/12/12 01:43   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 2

鉄道発祥の国である英国における高速鉄道の導入は、フランスやドイツが日本の新幹線同様に高速新線を建設したのとは対照的に在来線の高速化という形で進展しました。



実際に踏切のある在来線を200km/h以上を越える速度でICが通過していきます。
英国で車を運転されたことのある方ならご存じでしょうが、彼の国では踏切では一時停止しません。
よく踏切事故が起こらないものだと感心するところです。


 ところで、英国は比較的鉄道電化が遅れていたために、まず電気式ディーゼルのIC125型が導入されました。


 このIC125は、いかにもイギリスらしい無骨なデザインで、両端の電気式ディーゼル機関車で10両程度のMarkV型客車をはさんだ動力集中方式になっています。
 IC125の「125」とは営業時の最高時速125マイルを示しており、200km/hに相当します。
 1973年6月のトライアル(もちろん在来線)で230km/hを記録しています。


画像

 モデルはGRAHAM FARISH社製のIC125です。
 塗装は登場時のもので、当時の英国国鉄の標準色です。
 製品は全体的にイメージ優先で細かいディティールの表現がなく、玩具に近いレベルです。
 客車の窓は一体のクリアパーツで構成されたボディー上に塗装で表現されていますが、のっぺりとしたボディーの表現としては一つの手法かもしれませんね。
 ちなみに価格は少しお高めかもしれません。
 

 このIC125は、その後黒とライトグレーを基調とした軽快な新色に塗り替えられ英国各地で見ることができました。
 写真は1992年にパディントン駅で撮影したものですが、轟々たるディーゼル機関の騒音と、もうもうたる排気ガスだけが印象に残っています。
画像




 1994年の民営分割化以降は、列車運営会社毎に多彩な塗装に塗り替えられているようで、是非また見に行ってみたいものです。


 
 1980年代になると、IC225型がデビューしました。なぜか速度の表記がマイルからキロになり、225は営業時の最高速度の225km/ hを表していますが、トライアルでは260km/hまで出しているようです。
 編成の一端にClass91型電気機関車を連結、反対側は運転台のついた荷物車となっており、中間にはMarkW型客車が連結された動力集中式の高速列車です。
 まず、電化の完成したロンドン〜エジンバラ間の東海岸本線に大挙導入され、我が国のL特急のようにインターシティーが大増発されました。
画像

 モデルはGRAHAM FARISH社製のIC225で、全般的には英国らしい落ち着いたデザインを良く表現したモデルです。
 基本的に客車は従来製品の塗装変更ですが、両端のClass91型電機と運転台付き荷物車は前作のIC125比べればディティール表現はやや向上しています。
 ただし、相変わらず前照灯や細かな部分は塗装や印刷で表現されており、レベル的にはまだまだ日独のレベルには及びません。


 これにより在来型のClass55型ディーゼル機関車に牽引されていた有名なフライングスコッツマン号もIC225化されました。
 第二次大戦中の一時期を除いて守り通してきたという、キングスクロス駅10時00分発の伝統は変わりませんでしたが、車両は他のインターシティーと同じものとなっていました。
 車両限界の関係からか、それまでの英国型車両の野暮ったいスタイルにもそれなりの魅力があっただけに、少し残念な気もします。
画像

 モデルはGRAHAM FARISHのClass55とMarkV型客車による電化前のフライングスコッツマンの再現です。


 さてもう一つ、英国の高速列車を語る上で忘れてはならないのが、試験車両APT−E(Advanced Passenger Train - Experimental)です。
 APT−Eは、在来線での250km/h運転をめざした意欲的な試験車両で、両端に電気式ガスタービン機関車を持つ4両編成の振子式連接車です。
 当時としては実に先端的な技術が導入され、1976年1月には最高速度259.5km/hを記録しました。
 すべてのテストプログラムを終了して引退し、現在はヨーク鉄道博物館に保存されていますが、1994年に訪れたときは屋外保存のために車体の痛みがやや気になりました。
画像


 試作車に続いて量産車ATP−P(Prototype)が生産され、1981年からロンドン〜グラスゴー間の西海岸本線で営業運転が開始されましたが、先進的な設計が裏目に出て技術的なトラブルが相次ぎ、まもなく運転休止に追い込まれてしまいました。
 このため、英国の高速車両の開発は堅実な設計のIC125に移行したのですが、その間にフランスがTGVを、ドイツがICEの開発に成功し、鉄道発祥の国でありながら高速化では他国の後塵を拝すこととなってしまったのはよく知られた話です。

 このあたり、世界初のジェット旅客機コメット号の逸話とダブって感じますが、英国らしいといえば英国らしい話ですね。




 さて次回は年末の新製品が手元に届き次第、そのインプレッションでも書いてみようと思っています。 



テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
ロンドンなつかしね。
15年ぐらい前だったかな、また行きたいね。
かー太郎
2005/12/24 20:45
訂正1992年たら13年前だったね。でも二、三回行った記憶があるが何回目だったかな?
かー太郎
2005/12/24 20:55

コメントする help

ニックネーム
本 文
飽くなき速度への挑戦(その2) 小さな鉄路〜鉄道模型の世界〜/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる